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Tomoaki "OGA"Ogawa
- Drums -


『オガマニアに贈る地味コラム』

■第7話 〜 ひとりごと 〜


新年あけましておめでとうございます。
って遅いよ。
いったい何やってんだよぉ
最初は見事な快走ぶりを見せつけていたら、
案の定、これまた見事な失速ぶりだ。
まあ義務ではないにしろ
このまま怠けてたら男がすたる。
何?もうすたれてるって?
オレもバカではない、
それ位とっくに気付いている。
気付いていながら、なんとかなると思って
放っておくのがチーター型だ。
年末年始は何もしていない。
する事がなかった。
ギターのTAKAYA氏が言っていたとおり
計画をたてて行動しないと
あっという間に正月なんか終わってしまう。
正月はボーッとして過ごすものかもしれないが、
何もしないまま、何もないまま終わってしまった。


御存知のとおり、
オレは北海道から上京してきた。
地元は車社会だ。
一家に一台、いや一人一台という位
車がないとどこにも行けないし、
生活していけない。
近く(?)のコンビニにだって当然の様に車で行く。
大型スーパー、ディスカウントショップは
国道沿いにたくさんあるが、
とにかく広いので隣の店に行くにも
駐車場から駐車場まで車で移動する始末だ。
当然電車なんてない。
札幌〜釧路間にJR根室本線があるが
これは利用しない。
昔は近くに士幌線という路線があったのだが、
このローカル線は真っ先に廃止されてしまった。
バスはあるが、一時間に数本だ。
みんなバスなんか乗らないので、いつもガラガラ
バス会社は市や町からの補助金で
辛うじてなんとかやっていると聞く。
夜は遅くまで走っていないので
ちょいと飲んだらすぐタクシーだ。
そんな田舎から就職の為に
上京してきた時はビックリした。
高層ビル、交通渋滞、電車、とにかく全てだ。
上京した時就職先の社員の方が
羽田空港まで迎えに来てくれ、
本社のある渋谷に行った時、
こりゃ一生かかっても道は覚えられないなと思った。
今思うと、大した事のない
渋谷の地下街でそう思った。
後日、会社の事務所がある神田へ行きましょう
と言われ銀座線に乗った時はたまげた。
銀座線渋谷駅は地上三階だ。
出発間もなくトンネルに入った。
とても長いトンネルだ。
途中トンネルの中に幾つもの駅がある。
変ってるなぁと思ったが
都会ってこーゆーもんなんだとその時は思った。
神田駅に着き、
階段を上がって行くのが不思議だったが
いつの間にか地下鉄になっていた訳だ。
恐るべし都会。
ただ、この都会で生きていく為には
このままじゃいけないと思い、
休日にはポケット地図片手に
用もないのに電車に乗り
あちこちブラブラしていた。
オレ流ぶらり途中下車の旅だ。
おかげでほぼ関東の電車路線は乗り尽くしたし、
乗換えもバッチリだ。
バス路線もほぼ把握している。
電車、バスだけではあきたらず
今度は歩いてみたりもした。
東京の道は皇居を中心として、
取り囲む様に環状道路(環七、環八など)
放射状に延びる道路
(玉川通り、甲州街道、川越街道など)
で構成されているので
知らない所を歩いていても
いつかは大きな幹線道路に出る。
ほぼ都内を歩き尽くすと
神奈川、埼玉、千葉方面に足を延ばした。
ただ最近は埼玉、千葉の奥へ行くと
本当に道に迷い帰ってこれなくなるので
事前におおよその位置はチェックしてから
出掛けるようにはしてますが。


だいぶ前の事になるが
埼玉方面から都心に向っていたのだが、
かなり歩いたし、ヘトヘトだったので
西武池袋線練馬駅からは
バスを乗り継いで帰る事にした。
駅に着きマックで休憩してから
北口バスターミナルで中野駅行のバスに乗り込んだ。
この路線、休日は混まない事も知っている。
バスの後方二人掛けの椅子に腰をおろした。
やっぱり車内はガラガラだ。
前方に一人、
オレと通路を挟んだ反対側に
若夫婦とその子供がいるだけ。
そこに発車間際
上品そうなおばあさんが乗り込んできた。
杖をついているので恐ろしい位ゆっくりと。
当然入口近くのシルバーシートに座ると思っていのだが、
ゆっくりと後方に歩いてくる。
『早く座ってくれよ』
『アンタが座らないと発車出来ないんだよ』
そんな声が聞こえてきそうだ。
少しの間バスの運転手も
様子を伺っていたのだが、
なかなか座る気配もなく苛々してきたのか
少し乱暴気味にバスを発車させた。
それでもばあさんは座るでもなく
どんどん後方に歩いて来る。
せっかく年寄りの為のノンステップバスなのに
意味ないじゃん。
ノンステップの所のイスに座れよ。
オレの座っている後方は
一段、二段と上がらないといけないんだよ。
杖をつきながら必死に歩いてきて
オレと若夫婦の間で
手すりに掴まりながら立ったままだ。
まずは若夫婦にニッコリ微笑みかけ
『あらぁ〜カワイイお子様ですねぇ』
それからもいろいろ話し掛けていたが
若夫婦は困惑気味なカンジだった。
そんな事いいから早く座ってくれよ。
容赦なく走り続けるバスが揺れる度に
ばあさんのからだも揺れる。
危ないし、こっちも落ち着かないからさぁ。
と思っていた矢先
くるっと体をこちらに向けると
オレに『失礼しますよ』と言い
オレの隣に腰をおろした。
おいおいおいおい〜
車内はガラガラだ。
ゆったりしたくて
二人掛けのイスに座っているというのに・・・・
なんなんだ、このババァは!

それからだ
オレがシカトしているというのに
親鸞証人の事について
ずーっと耳元で喋り続けている。
『こんなに空いている車内で
なんで隣に座るのかって思っているでしょうが
たった今まで私が聞いてきた
親鸞証人のお教えをあなたにも
ぜひお聞かせしたいと思いましてね。
練馬駅まで来る電車の中でも、
私の前に立っておられた
若い女性の方は
私の話をずっと最後まで聞いてくださってね、
とてもイイかんじのお嬢さんでしたよ』
嘘だ。
きっと一人で喋り続けていたに違いない。

それからも話は延々と続く。
聞きたくもない話を耳元でされ
怒鳴りつけてやろうかと思ったが
話の中で豊玉中三丁目で降りるまでは・・・・
なんて言っていたので
爆発寸前だったのだがなんとか抑えた。
もう少しで豊玉中三丁目だ。

♪〜次は豊玉中三丁目
豊玉中三丁目でございます。
お降りのお客様はブザーでお知らせ願います。
・・・・・・
話に夢中だ・・・
全然気付いていない・・・

びゅ〜〜ん
はい 通過〜〜〜
結局気付いたのは
次の停留所の車内アナウンスが流れた時だ。
『あら、いけない!私ったら!
話に夢中で、降りなければいけないのに
通過してしまいました』
通過してしまいましたじゃねーよ
しかもブザーを押そうとしているのだが
ブザーが遠く、なかなか押せない。
結局降りたのは二つ先の停留所だった。


とんだ災難だった。
あなたならどうする?
年寄りには優しくしないとね。
ちゃんと話聞いてあげますか?


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